聖女のような
規律を破るのはとても簡単なことで 取り返しがつかないこの罪を 抱えたままでいられなくて 私は聖女のような彼女の膝元から 逃げようと必死になっている ただの悪魔
私は身のまわりにいる凡人たちを 悪魔のようだとせせら笑ってきた 聖女の膝元で平穏に暮らしているうちは可能なことだった けれど 私は罪を犯し あふれかえる、罪深き人々と同じになってしまった 過去の輝きは強さを増し 私は私がただの悪魔でもなんでもなく 輝きを失った現代人なのだと知る
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